修正日:2013年02月02日(作成日:2013年01月22日)


第5章 結論

 本章では、序論で提起した各論旨に対する結論を述べる。

可食化」の提案

要約

 序論にも掲げたように、「可食化」の提案に対するねらいは次の通りである。

可食化が有効な情報表現手段であることを実証し、その新たな活用の可能性を見出すこと。

 このねらいを実現するため、本研究では被験者にご協力を仰いで評価実験を行い、その有効性の実証を試みた。 従来型の情報提示手段である「可視化」と新しく提案する「可食化」の双方について「直感的な理解・認識」という視点で評価してもらい、その結果として「可食化」の優位性が認められた。 これにより、当初の論旨に比べてやや限定的ではあるが、その有効性を実証することができたのである。

結論

 従って、本論旨に対して以下のように結論づけることができる。

直感的な理解・認識を必要とする場合、可食化という手段は有効である。

反証可能性

 この主張は、少なくとも次に挙げる事項を前提条件とするものであり、万一その前提が崩壊した場合、上記の結論を再現できない可能性がある。

今後の課題

 本研究の第一義を果たすことができたのだが、問題点が残されていることも否めない。以下に、今後の課題として示しておく。

メトリクスの新しい枠組みの提案

要約

 序論では、メトリクスを実現するための新しい枠組みの提案について、次のようなねらいを定めていた。

メトリクスツールのための新しい枠組みを提案し、メトリクスツールの改善によってユーザの活用を促進させること。

 このねらいを実現するため、提案した枠組みを援用するメトリクスツールを実際に開発し、可食化やその他のメトリクスの実例を提示した。 枠組みを用いた実例を示すことにより、その適応性の改善を実証したものとする。 また、ツールを利用する状況に応じて必要な指標値のみを提示できたことから、その冗長性も改善できたものと考える。

結論

 従って、本論旨に対して以下のように結論づけることができる。

新しい枠組み「メトリクスグラフ」により、従来のメトリクスツールの冗長性及び適応性を改善することができた。

反証可能性

 前節に同じく、以下に挙げる前提条件が崩壊した場合は、上記の結論を再現できない可能性がある。

今後の課題

 本論旨にまつわる問題点について、以下の通り今後の課題として設定する。