修正日:2013年02月05日(作成日:2012年12月15日)


おわりに

あとがき

 「はじめに」で示した三つの興味をやや強引に絡めつつも、コンピュータ科学史で用いられてきた「スパゲッティプログラム」という汚名を返上すべく研究を進めてきたが、 それ果たすことができただろうか。こればかりは、提案する可食化や枠組みの普及を待つほかないが、ひとまず、自身の考えを主張できたことは評価に値するだろうと考えている。

 思い返せば、私はいつも受動的で、何事も誰かに指示されなければ行動に移せなかったものだが、この研究を通して、そんな自分自身の新たな可能性を見出せたように思う。 まさか、スパゲッティを卒業研究の題材にするなど思ってもみなかったのだから。 時間が掛かってしまうかもしれない、思い至らないこともあるかもしれない、それでも「できるかもしれない」という気持ちを常に心の隅に置いていたために、この成果物を収めることができたのだと思う。

 こうして満足のゆく学生生活を送ることができ、とても幸せに感じている。

謝辞

 本研究の遂行にあたり、実に多くの方々からご支援を賜った。 指導教官の青木 淳教授には、研究のことに限らず広範囲に渡ってご指南を頂戴し、目標を見失いかけていた人生に鋭気を取り戻すことができた。 先輩の水野 信さんには、たくさんの良い実例を見せていただき、研究へのモチベーションを維持することができた。 また、同輩の青木 優知さんには、いつも的確な助言を呈してもらい、研究活動というドライブを安全に進めることができた。 御三方には特に深謝を申し上げたい。

 そして、長時間に渡る評価実験に付き合ってくださった同じく青木研究室の皆様、またお忙しい中アンケート調査にご協力くださった京都産業大学の皆様とSmalltalk勉強会@京都の皆様、 プログラミングの演習科目で拵えたプログラム一式を惜しみなく提供してくれた二人の友人に対して、感謝の意を示したい。 殊に、オムロン株式会社の濱崎 治さんには、実装に必要となるDLLCCという仕組みを懇切にご教示いただいた。記名により改めてその謝意を表したい。

 研究を名目に身勝手な振る舞いを繰り返し、家族には常に迷惑を掛けてきた。その謝罪とともに、いつも見守っていてくれたことに感謝したい。ありがとう。

 手に本を取ると、どうしても「はじめに」から一字一句飛ばさずに読もうとする癖がある。 おかげで本を最後まで読めた例など数えるほどしかないのだが、その分、その著者が記した謝辞を何度も読むものだから印象に残っている。 よくあれほどの人名を挙げて長々と書けるものだ、などと感じていたが、ここに来てようやく、その著者らの気持ちを理解することができた。 大袈裟かもしれないが改めて、私がここに生きることを支えてくださった全ての皆様に心から感謝の意を申し上げたい。